主催 東京工業大学ゼロカーボンエネルギー研究所
日時 2023/2/13(月) 14:00-16:30
場所 環境エネルギーイノベーション棟・1階多目的ホール(対面)
プログラム:
14:00~14:10 開会挨拶 竹下健二(東京工業大学)
14:10~15:55 研究報告
15:55~16:30 全体討論
16:30~18:00 懇親会
活発にご議論いただき、ありがとうございました。
【全体討論】
【リスクコミュニケーション・教育】 ・小型・強靭・安価な原子力が地方ごとに存在すれば身近になる。 ・ロシア・ベラルーシでは核物理が教育されていおり、核に対するアレルギーが解消されている。 ・我々は日常的にバナナ中のK40を摂取している。身近な優しい話で対話する必要がある。 ・我が国の核融合研では、トリチウムを取り扱わないDD実験でも反対があった。 ・政策で決めてトップダウンも必要である。 ・福島原発事故後に行った、学生の福島原発の見学・実習はボトムアップの好例である。 ・システムとして原子炉を見る文化が国内に乏しい。NMBを使って全体を見られる人材育成ができるとよい。
(提言1)NMBによって未来の原子力像を定量的に示し、リスクコミュニケーションに役立てることができるのではないか。 (提言2) 統合的な視野を持つ人材の育成にNMBを用いることができる。
【技術評価】 ・諸量評価で条件を変えて答えは出てくる。技術成立性を合わせて評価できれば、より現実的な評価になる。 ・再処理の技術が現実的でない場合がある。再処理の工程が評価できる機能がほしい。
(提言3)NMBに技術成熟度(TRL)のデータベースを整備できれば、将来シナリオの実現性も評価できる。 (提言4)NMBで現実的な再処理工程のマスフローを考慮するべきである。
【廃棄物】 ・原子力からの廃棄物を一般産業とフェアに比較する必要がある。 ・先日のIZES国際会議における基調講演でも、原子力産業は廃棄物処分は、一般産業に比べてむしろ先進的であると指摘された。 ・放出総量(潜在的放射能毒性)と、放出率(被ばく線量)のどちらに着目するべきか。評価指標の検討が必要である。
(提言5)地層処分後の環境動態計算の機能をNMBに組み込み、定量的に見せる必要がある。
【成果の発信】 ・ユーザーの利便性のために入力パラメータと結果の因果関係を整理すると良い。
(提言6)NMBコミュニティとしてシナリオカタログを定期的に発信するべきである。 (提言7)原子力学会の専門家を含んだ議論を進めるべきである。
【コミュニティの設立】
将来原子力利用のためのシナリオ研究の発展に向け、今回ご参加いただいた方を含めた研究コミュニティを設立することとしました。コミュニティの名称は、
NuMBAC(ナムバック)
Nuclear Material Balance Analysis Community
です。
ご意見等がございましたら、nmb-code@cosmos.nr.titech.ac.jpまでご連絡ください。
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